オリジナル楽曲の制作を決断した以上 再びコピーバンドとしてステージに立つことは考えられなかった そのためバンド存続の可能性は メンバーの3人全員が心の底から納得できる楽曲を作り 自信をもってステージでパフォーマンスする という一点にのみ存在した …

サークル内でのライブは学園祭など年間5本程度あり当面の目標はその全てに出演することであった 初めの何本かのライブはBlankey jet cityのコピーバンドとして出演していたが もともと僕が志向するメロディアスな音楽 中島が志向するハードコアなパンクサウ…

小さな音楽サークルではあったが サークルのメンバーや先輩方はそれぞれ自分のスタイルを持ち音楽を愛するメンバーの集まりだった ライブハウスで活動する社会人のＯＢも立ち寄るなど 自由な雰囲気のサークルだった サークルのメンバーは皆 フォーク、Ｒ＆Ｂ…

ベースの中島大介はもとは学内の他の音楽サークルに所属していた 中島は僕や直江から見ると1年先輩にあたる 彼との出会いも、在学中に僕らが所属していた音楽サークルの中での事で 直江とのバンドの結成を決意した直後のタイミングだった 大きなサークルでの…

入学後間もなく 恐らく5月か、6月のある日 先輩より空いているスタジオの使用許可をもらい 自分にとっては初めてとなる他者とのセッションを経験する日がやってきた スタジオのボーカルマイクをオンにし ギターの音作りを済ませて ドラムの直江と２人のみで…

新歓ライブを見たその建物の3階には サークルが所有するスタジオがあった スタジオと言っても 防音の設備も整っていない 10畳ほどの部室同然の部屋であったが小さなギターアンプ、使い古されたドラムセットと サークルの先輩が持ち込んだベースアンプがあっ…

以前からギターを弾き 曲の断片やアイデアのいくつかはあったもののバンドの経験などなかった私は 大学生活の中で いつか自作の曲を演奏することとなるバンドを作ろうと思いながら学内にある音楽サークルの新入生歓迎のライブを見ていた 学内にはジャズやフ…