あらかじめ予約しているスタジオリハーサル開始時間の
少し前の時間を
バンドメンバーの集合時間として
バンドの今後の活動のスケジュール等の打ち合わせを行うことも多いが
特別に打ち合わせが必要な議題等がない場合には
ボーカルギターの三吉のみ
バンド練習開始の1時間前に
個人練習扱いで
一足先にスタジオ入りしてしまうことも多い
ギターのチューニングや音作りをしたり
ボーカルマイクの出力調整を済ませたり
リハーサルスタジオの部屋の造りに合わせて
各楽器が聞こえやすいであろうポイントへと
アンプの角度や置き場所
あるいはボーカルマイクの位置を変更したりと
バンドが音を出すために必要な環境を整えていると
簡単に20分から30分程度の時間が経ってしまうからである
そうしてある程度の環境を整えたうえで
余った時間には
その日のセッションのために用意した
新曲のモチーフを確認するなどの事をしながら
その後に続くバンドセッションに向けた
軽いウォーミングアップの時間としている
自宅で作ったギターのリフやコード進行のアイデアも
100Wのマーシャルアンプの大音量で弾いた場合には
もとのイメージと違って聞こえる場合もあるため
メンバーの到着前に
フレーズの変更や微調整の必要がないか
などのチェックをしながら
少しづつギターとボーカルマイクの音量のバランスを調整していくのだ
上述したものは
当然メンバーが到着した後に
他の楽器の音を聴きながら再度調整していくこととなるが
一足先に
ある程度自分の音を作ってしまうことで
メンバー全員が同時に音作りを開始するよりも
はるかに短時間で
バンド全体の音作りを終えることが出来る
バンドメンバー各自が一斉に自ら音を作り
その後お互いの音を聴きながら改めて音量を
調整していくと
予想以上に多くの時間をロスしてしまうものである
逆に時間のロスを気にして
音作りをいい加減に終えてしまうと
メンバーそれぞれの出音や
バンド全体の音量のバランスが悪くなり
演奏に余計な力が入ったりして
ストレスを抱えながらの演奏となってしまう
このような状況では
メンバーは無意識ながらも違和感やストレスを抱えたままの演奏となるわけだから
良い演奏やフレーズのアイデアが埋もれてしまうことも無いとは言い切れない
ライブは勿論のことだが
メンバーにとっては
新曲のセッションなどを行うスタジオリハーサルも
本当に楽しい時間である
新たなアイデアを
バンドで一斉に音を出しながら仕上げていく過程では
セッションと議論を繰り返しているうちに
気が付けば
あっという間に3~4時間程度の時間は過ぎて行ってしまうものである
こうした大切なスタジオセッションの時間はもちろんのこと
バンドが集まる時間はどんな時間であれ
ライブと同様に
メンバー全員が
今日やるべくことはやりきった
という気持ちで終わることが
とても大切だと考えている
スタジオリハーサルを
少しでも充実した時間とするためには
バンドがストレス無く
演奏に集中できる環境を作ることが大切で
そのためには
セッティングや音作りなどをしっかりと行うことが
とても大切になってくる
セッティングなどの無駄な時間を省いて
たっぷりとリハーサルの時間を確保することは
メンバーの気持ちの余裕に繋がり
湧き出てきた多様なアイデアを実験しよう
という前向きな気持ちの発生にも繋がっていくものである
バンドメンバーが集まるスタジオ前の1時間は
これから始まるスタジオセッションへの集中力を
高めていくための
大切な時間となっている