初めて手にしたギターはヤマハ製のアコースティックギターだった
弾き語りに適したボディの大きなドレッドノートタイプのギターで
中学校入学の際に購入したものである
その当時から憧れていた
The beatlesのジョンレノンや
サイモン&ガーファンクルなどのミュージシャンは
楽曲を自作しているという事実を知り
彼らがステージでギターを抱えながら歌っていたことから
ギターを持てば
いずれは自分でオリジナルの楽曲を作ることができるようになるかもしれないと考えていた
だが今にして思えば当時はCDを聴いても
ギターが楽曲全体の中でどういう役割を果たしているかを全く理解できていなかったし
そもそもギターのサウンドを聴き取る事さえできていなかったように思う
またギターを覚えていく中でぶつかった最初の壁は
弦の張り替えや正確なチューニング(調律)と言うような演奏以前の問題であったものだった
そのような右も左もわからない状態で始めたギター演奏だったが
身近にギターに詳しい人間がいなかったこともあり
教則本などを参考にしながら独学で少しづつ覚えていった
他人の楽曲をコピーすることは当時の稚拙な技術の自分にとってはとても難しいことだったし
そもそも楽曲を作る道具だと考えてギターを購入したので
新しいコードを覚えては覚えたコードをもとに楽曲の進行を作りアドリブで歌をフェイクする
という練習を繰り返していた
専門書を頼りにして楽曲制作に必要な知識となる基本的な音楽理論を学びつつ
覚えたテクニックで使えそうなものを取り入れながら
少しづつギターを覚えていった
そしてそんな日々が続きながら
高校時代に出会った
NirvanaやBlankey jet cityの音楽に大きな衝撃を受けた
シンプルな3人組のバンド編成の中でギターサウンドが最大限に活かされる
曲作りがなされていて
自分にとっての楽曲制作の価値観を根底から覆すような音楽であったからである
その後大学時代に結成されたRed Colored Gunのとりわけ初期のサウンドメイキングは
彼らの様なスリーピースバンドにおけるギターボーカルのスタイルに非常に強い影響を
受けた自らの音楽観が色濃く反映されたものとなった
こうして自分の音楽に強く影響を与えたミュージシャンを改めて振り返ると
その誰もが彼ら特有のサウンドを確立しながらも
そのサウンドの中で自らの内面を赤裸々に語った
シンガーソングライタースタイルのミュージシャンであったと言うことが出来る
自分自身が曲を作るようになった今
人生のその時々で自らの感情と向き合いながら
数多くの名曲を残してきた彼らへの尊敬の念はますます深まるばかりである