バンドのリーダーの役割は多岐にわたる
バンドが自分たちの意思に沿って順調に活動できるか否か
そのカギはリーダーが握っていると言っても過言ではないし
バンドに起こるあらゆる出来事への対応は
最終的にはリーダーの責任において行われるべきだと言えるだろう
細かな部分はバンドによっても変わるのだろうが
バンドのリーダーの一般的な役割は
練習やライブへ向けてのメンバーのスケジュール調整
ライブハウスやスタジオとのやり取りなどが挙げられる
またイベントへの出演やレコーディングの際には
バンドの代表者として先方のスタッフに対して
バンドの考えや意向をしっかりと伝えることが求められる
こうして改めて考えると
誰がバンドのリーダーになるかは
バンドの運命を左右すると言っていいほど重要なものとなる
そう言っても過言ではないのだが
思い返してみれば我々Red Colored Gunは
結成の際にメンバー間で真剣に議論したうえでリーダーを決定した
というわけでもなかった
結成した当時にバンドメンバーが所属していた学生時代の音楽サークルで
先輩から学内にて行われるライブなどの打ち合わせの際に
やり取りする代表者を決めるように求められ
それに応じる形でとりあえずリーダーを決めたまま
現在の形に至っている
というのが本当のところである
だが学生時代にはサークルが主催する年間のライブ計画が決まっていたし
結成後の早い段階で
バンドのスタジオ練習は毎週金曜日に行うもの
と決まっていたから
リーダーとして考えなければならないことはほとんどなかった
当時から音楽的な面に関しては
メンバーの意見を最大限に尊重して
セッションと議論を繰り返しながらサウンドを作り上げていく
というスタイルを取っていたから
学生時代にとったリーダーらしい行動をあえて挙げるならば
活動の場を
学園祭などを始めとする学内でのライブから
徐々にライブハウスへと移行していく
その道筋を探ったことくらいだった
バンドのリーダーとしての役割が本格化したのは卒業後だ
学生時代とは異なり
あらかじめ決められた年間の活動スケジュールが全くの白紙となったため
毎年限られた時間の中でメンバーのスケジュールを調整し
今現在バンドが何をやるべきかを常に考えなくてはいけなくなった
楽曲の作成、ライブへの出演、レコーディングなど
バンドの活動に意味を持たせるために
それらの優先順位を決めることが
バンドが活動していくうえで非常に大切となった
そのためにメンバーに対してリーダーとしてのビジョンを示し
メンバーが一丸となって迷いなく活動していくにはどうすべきかを
常に考えなくてはならなくなったのだ
また近年ではWeb上で行っているバンドのプロモーション活動も
バンド内での大きな議題の一つとなってきている
プロモーションを展開する方法論そのものだけでなく
そもそもバンドをどのように見せていきたいのか
そのためには何をする必要があるのか
という新たな論点をメンバーと共有したうえで
具体的な答えを出すことが
バンド活動を続けていくうえで非常に大切になってきている
こうした中
私自身がRed Colored Gunのリーダーとして大切に考えていることは
決断が迫られる議題に対して
メンバーが正直な意見を出しやすい雰囲気を作ること
そこで出てきた意見を尊重すること
そしてメンバー間での誤解を避けるために議論の過程の全てをメンバー全員で共有することの3点だ
長く音楽活動を続けていく上では
大なれ小なれ活動上の問題や考え方の違いが生じていくことは避けられない話だ
その問題に対処する過程で配慮を欠き
その結果お互いへの誤解が生じれば
メンバー間で感情的なしこりが残ってしまうことも決してあり得ない話ではないだろう
だが幸いなことに
結成以来Red Colored Gunにはバンドが存続することが難しいほどの
決定的な事態は起きていない
こうして改めて振り返ると
学生時代に所属したサークルの中で
何気なくバンドのリーダーを引き受けることになってから
リーダーとして考えなければならないことは年々増えてきているが
音楽的な面でも、あるいはバンドの活動方針に関わる事であっても
常に議論に前向きに加わり
バンドが一丸となって活動していこうという心掛けを欠かさない
メンバーの2人には大いに感謝している