Alternative Garage Rock'n'Roll Band RedColoredGunのブログ

Red Colored Gun Vo.G 三吉 秀典 Ba. 中島 大介 Dr. 直江 卓哉 によるAlternative Garage Rock'n'Roll Band 2001年6月大学内音楽サークルにて結成。 学内スタジオでのセッション期間を経て、活動の場をライブハウスへと移行。 三軒茶屋Heaven's Door,渋谷Chelsea Hotel,六本木Club Edge, 新宿Loft,松本Mole Hall,赤坂天竺,下北沢Shelterなどでライブを行う。

ボーカリストとステージモニター


ライブハウスでのライブにおいて
お客様に迫力のあるバンドサウンドを届けるために
またステージ上でバンドが普段通り演奏するための環境を作るために


ライブ当日に行われるリハーサルでのサウンドチェックの時間は
バンドにとって本当に大切な時間だ

 


この時間内にバンドメンバー全員が演奏しやすい音の環境を作れるか否かが
そのままその日のライブの成否に直結すると言っても過言ではない

 


そんな大切なサウンドチェックの時間の中でも
バンドのボーカリストとして最も神経質になるのが
ステージ上で聴こえるバンドサウンド

自分自身の足元に置かれている
ボーカリスト用のステージモニターから聴こえる自分の歌声との

音量のバランスである

 


1日に数バンドが出演する対バン形式のイベントでは

1バンドのリハーサルの持ち時間が
楽器のセッティング時間も含めて30分程度であるため

細部にわたって全く妥協のない完璧な音量バランスを作ることは
困難と言わざるを得ないが
この時間内でバンドメンバーはそれぞれが

ライブハウスのPAスタッフと協力しながら
責任をもって可能な限り演奏しやすい音響環境を作っていくこととなる


(バンドメンバーはそれぞれが自分の演奏しやすい音響環境を作るために
モニタースピーカーから自分の位置から聴こえずらい音を返すことにより
自らの立ち位置における音響を調整している
メンバーそれぞれが自由に自分の足元にあるモニターを微調整することが可能であるため
例えば3人組のバンドであれば

3人のモニターから聴こえる音はそれぞれ異なる)

 

 

 


思い返せばバンド結成直後の学生時代には

ステージに上がり
各々のメンバーがとりあえず音を出してみて
その時点で聴こえずらい音はギターであれドラムであれベースであれ

とにかく全ての音をモニタースピーカーから返す

というやり方で自らの足下のモニタースピーカーの音を作っていた

 


そしてその上でさらに自らの声をモニタースピーカーから返していた

 

 


だがこの方法では否応なしに

非常に多くの音をモニターから返すことになってしまうわけだから
モニターから聴こえるベースやドラムの音に埋もれて

相対的に自分の声が聞きずらくなる

 


そしてその聴きずらくなった自分の声を聴こうとするがあまり

無意識のうちに歌に力が入りすぎてしまって
強弱やダイナミズムとは全く無縁の雑な歌を歌ってしまう

 

 

こんな状況になってしまうことが少なくなかった

 

 


こうした経験を何度も繰り返す中で現在は
当時とはステージ上での音作りに対する考え方が根本から変わっている

 

 


サウンドチェックが始まった瞬間に

まずはメンバーでコミュニケーションを取りながら

モニターを使わずともバンドの生音のみで
メンバー全員が演奏できるサウンドバランスを作り上げてしまい
モニターからは自分の声だけを返す

 


これが現在のRed Colored Gunのライブでの音作りにおける基本的な考え方だ

 

 


現在ではほとんどの場合

ボーカリストの立ち位置において

背後からおのずと聴こえてくるギターやドラムの音は一切モニターからは返さない

 

 


そして自らの立ち位置から最も遠いベースの音に関しては

どうしても聴こえずらい場合は
(あくまでPAスタッフやメンバーの同意を得たうえでだが)
ベースアンプの音量を僅かに上げてもらったり
また時には自らのモニターからではなく

ベーシスト用あるいはドラマー用のモニターにて

ベースの音量を上げバンド全体のサウンドが聞こえる環境を整えている

 

 


メンバーのモニターで自分のサウンド環境を調整をするという方法論は

やや強引なやり方ではある

 

 


だがこれは自らのモニターからは声のみを返すことによって

ステージ上の音が飽和状態になってしまうことを防ぐためのものである

 

 


こんな風にして足元のモニターからは自らの声のみを返すことによって

バンドと自らの歌声のバランスをシンプルに調整できるようになることが

この新たな方法論の最大の利点となる

 

 


ライブハウスで行われるライブでは

バンドサウンドの中で大切な役割を果たすはずの
ボーカリストの声がなぜか客席から聞こえずらいというケースがままある

 

 


バンドの問題ではなく

音響を司るPAスタッフによるトラブルだと考えられがちだが

案外こうした状況はバンド自身に起因することも珍しいことではない

 

 


バンド自身がステージ上のサウンドバランスの調整に失敗してしまい
PAスタッフが外部からはどうにもサウンドを調整出来なくなってしまっているというのがこのケースである

 

 


例え以前出演したことのあるライブハウスであっても
音の聴こえ方というものは不思議と日によって微妙に異なるものである

 

 


またお客様が音を吸い込むことにより

リハーサルと本番のステージでは
サウンド環境は大きく変化する

 

 


そうした意識を持ったうえで行われるライブ当日のサウンドチェックは

バンドマンにとって最大限の集中力を要するものとなる

 


ライブ当日

バンドは本番に向かう緊張感と共に時間を過ごしていくことになる

 

 

だがリハーサルで可能な限り演奏しやすい
又は歌いやすいサウンドバランスを作り上げていくことは

ライブ本番のステージへの緊張感を緩和することへと繋がっていくのだ

 

 


バンドのボーカリストにとって

バンドサウンドの中でストレスなく歌える環境を作ることは

ライブの成功ための大切な要因の一つとなる

 


そのためリハーサルにおいてバンドやPAスタッフとコミュニケーションを取りながら
ステージで歌いやすいサウンド環境を作ることは

どのような音楽を演奏するバンドであっても

ボーカリスト自らの責任においてなすべきことなのである

 


バンドのボーカリストにとって

足元のステージモニターの調整は
絶対に妥協できないライブ成功への大切なステップである

 

 

 

f:id:RedColoredGun:20210612205934j:plain