ボーカルギターの三吉が現在使用しているメインギター
グレッチ社のテネシーローズはRed Colored Gunを結成するよりも前から
いつかは手にしたいと考えていた憧れのギターだった
バンド結成後もその思いは変わらず
楽器店に入ってはショーケースに入っているこのギターを眺めたり
時には実際にサウンドを体感するために
店内にて試奏をさせてもらったりする日々が続いていたのだが
エレキギターの中でも比較的高価なモデルとなるギターであることもあり
迷いながらもなかなか購入には踏み切れない日々が続いていた
そんなある日
何気なくギター雑誌を眺めていたところ
渋谷に箱モノ(ボディが厚く主にジャズなどに使われることが多いモデルの事)ギターの専門店がある事を知り
そこで出会った90年代製造の中古のテネシーローズが状態も良く
比較的手頃な価格であったことから
即断で購入したことからこのギターをバンドでのメインギターとして使い始めた
購入後スタジオにてバンドに必要な大音量で鳴らしたところ
Red Colored Gunでの使用にはよりパワフルな太いサウンドが必要だと感じられたため
かなり悩んだ末にピックアップ部分(弦の振動を拾い電気信号へと変換するパーツ)をTV JONES製のものに交換することにはなったものの
その後はこのギターがバンドで使用する大切なメインギターとなっている
学生時代からバンドのメインギターとして使用してきた
ヤマハ製のヴァイオリン型のギターはサステイン(音の伸び)が良く
バンド結成直後の
まだバンドとしての方向性が定まっていない学生時代には
このギターで様々なタイプの楽曲を作った
無理なく幅広い音作りが可能なため
ストレスなく多彩なヴァリエーションの楽曲に対応可能なギターだった
こうしたギターの特性を最大限に活かしつつ
学生時代にはこのギターを用いて
様々なタイプの楽曲を作りながらバンドのスタイルを模索していた
それに対してこのグレッチテネシーローズのギターは
非常に立ち上がりが早く歯切れの良いサウンドの出力が可能であるものの
サステインが短いため
多くの音楽ジャンルに無理なく使用できるタイプのギターではない
だがまさに上記の特性から
ロックンロールサウンドでの使用には非常に適したギターとなっている
それに加えてピックアップの交換により
さらにハードなサウンドでの使用にも耐えうるギターとなって
まさに現在のRed Colored Gunのサウンドを決定づける1本となった
Red Colored Gunはその活動の中で
いくつかのターニングポイントといえる場面を迎えてきたが
テネシーローズをバンドのメインギターとして迎えたこの瞬間は間違いなくその一つだった
思い返せば学生時代に大変お世話になったギタリストの先輩からはギタリストとして
とりわけスリーピースバンドのボーカルギターとして活動していく以上は
一日でも早くバンドのサウンドに似合うギターと出会い
そのサウンドの中でバンドのサウンドを確立させていくことが不可欠である
というアドバイスをいただいたものだった
当時はこの言葉の真意を理解することが出来なかったが
このギターをバンドのメインギターとして使用している今
間違いなく言えることは
使用するギターが変わればギターの音色が変わることは勿論のことだが
変化はそれだけにとどまらず
ギターの音色が変わることにより
(その変化に対応することによって)
バンド全体のサウンドも変わり
その変化はやがてバンドで生み出される楽曲の変化へと繋がっていくということだ
このギターを使用してからはライブハウスでの対バンのギタリストやレコーディングエンジニア等からギターのサウンドに関してお褒めの言葉をいただくことも少なくなくなった
自らの音に並々ならぬこだわりを持つギタリストや
プロとして様々なサウンドに日常的に触れているサウンドエンジニアから
ギターのサウンド面で高評価をいただけるのは本当に嬉しいことだ
Red Colored Gunの結成からメインギターとなるグレッチテネシーローズとの出会いまでには随分と長い時間がかかったと言えるが
このギターとの出会いは現在のRed Colored Gunのサウンドの方向性を決定づける
非常に重要なポイントとなった